2025/06/16

 毎度のことですが苦しい決算報告をします。2024年度売上は、展示売上−33.3%、図書館売上−12.1%、書店売上−6.4%、取次出荷+8.5%、手数料収入−9.3%という結果です。総売上は取次出荷が6,243万(+8.5%)増加したことで、+6.6%となりました。取次出荷増は、ノーベル賞受賞作家の刊行物、死去した谷川俊太郎氏の著作を出している社の刊行物の引合いが多かったことによります。 決算収支は、経費削減に努めまして、人件費272万減、一般管理費476万の減と、前年比7.28%(748万円)の削減によって、営業利益126万円となりました。なんとか、営業赤字を免れています。また、当期は、事業承継に伴う株売却益や保険金解約の雑収入があり、営業外収支が+1,149万円となり、経常利益1,267万円、当期純利益1,439万円という結果です。


●NHKの大河ドラマで一躍人気者となっている蔦重こと蔦屋重三郎の話し。植村美洋著「江戸の改革者 蔦屋重三郎と田沼意次と松平定信」1,500円 歴史春秋社は、江戸のメディア王かつプロデュサー蔦重と、商業中心の産業振興策で経済を活気づけた田沼意次、そして農業中心の社会安定政策を掲げた松平定信、それぞれの姿を描きます。なぜ、白河藩主でもあった松平定信は蔦重と田沼を処罰したのか?白河在住の著者が解き明かします。ISBN978-4-86762-059-5

●昭和40年代に連続して起った北海道の炭坑事故。その現場で実況中継した著者たち。日本のエネルギー政策の犠牲者の姿を掘り起こし、記録した原稿がいま甦ります。末(スエ)利光著「石炭挽歌−NHK札幌放送局<炭坑事故>担当アナウンサーの記録」2,300円寿郎社は、その事故の数々、事故の後に襲ってくる相次ぐ「雪崩閉山」の苦しみも描きます。ISBN978-4-909281-69-2

●[東急」グループの礎を築いた、五島慶太の伝記です。根本忠一著「信州青木村 慶太伝立志編」1,800円 信毎書籍出版センターは、生まれ故郷の信州青木村が企画し、発行する著作。時代の変革者、真の実業家の真実の物語。地元を始め、100人余の人々に取材して、没後60年を機に書かれた本です。ISBN978-4-88411-267-7

●沖縄で暮らす人の必携本。沖縄の葬式と法事と位牌、しきたり・慣習を読みながら学べる実用本の新版。むぎ社編「沖縄の葬式と法事と位牌 スーコーとトートメ− 令和改訂版」2,100円 むぎ社は、臨終から納棺まで、葬儀プラン・費用、家族葬、位牌の仕立て方、継承のタブー、そしてQ&A。「スーコー」(焼香)とは一般的には「法要」や「追善供養」にあたり、「トートーメー」(尊い方)とは、沖縄地方では先祖の「位牌」を指す言葉で、お墓と同様に大事にされています。ISBN978-4-944116-57-7

●GDPは全米第5位、世界で最も多様化した都市の一つで、米国の中央に位置し、東部の工業地帯と西部の農業地帯を結ぶ「物流の心臓」といわれ、薬局チェーン=ウォールグリーンやユナイテッド航空、マグドナルドなどが本社を置き、日系企業 650以上が活躍する、シカゴを中心とするイリノイ州。そして「モーターシティ」と呼ばれ自動車産業発祥の地であり、トヨタ、日産など約450社の日系企業がある、デトロイトを核とするミシガン州の日系人用の生活便利ガイド「シカゴ・デトロイト便利帳Vol.22」3,600円 Y's Publishing編・刊の最新版が出ました。ISBN978-4-8123-0140-1

●<シマは奄美の人々の原点>。では「シマ」とは何か?二つの意味があり、一つは「島」でありもう一つはその人の所属するシマ、いうならば「集落」という意味があるという。久留ひろみ・島村恭則編「奄美学への招待−新時代の地元学」1,200円 南方新社は、50年前「奄美の人が奄美を認識し自己を規定いていく学問」、『奄美学』を提唱した山下欣一の足跡を追い、更に新しい学を作る試み。山下欣一「主体としての奄美」、「シンポジウム「奄美学−その地平と彼方」、15の論文による「奄美学講座」から成ります。ISBN978-4-86124-538-1

●歴史を塗り替えた「稲荷山古墳鉄剣銘文」発見から50年。鉄剣銘文を新たな視点から読み解く著作。塚田良道著「さきたまの古墳と古代史」2,000円 まつやま書房は、その後の考古学と古代史研究を追い、金錯銘鉄剣の持ち主、さきたま古墳群登場の背景、丸墓山古墳はなぜつくられたか、武蔵国造の乱、さきたまの渡来人など新たな東国史を展開します。ISBN978-4-89623-228-8


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