334. 2025年5月9日名字
 仙台市で「八月朔日」という名字の方と会った。読めるだろうか。八月朔日と書いて「ホズミ/ホヅミ」と読む。旧暦の八月朔日(現在の9月中旬)頃に稲穂の刈取りが行われ、稲穂を積む(摘む)ことから「ホズミ」と読むのだそうだ。刈った稲を積むことが由来の「穂積」という名字と一緒だ。日本全国に200人程しかいない珍しい名字で、東北は山形、宮城に10名ずついるようだ。私が会った八月朔日さんは25歳の津軽三味線奏者。これまでの人生で、一発で「ホズミ」と読めた人はいなかったそうだ。
 ちなみに「四月朔日」という名字もある。こちらは「わたぬき」と読ませる。由来は、旧暦の四月朔日、現在の暦では五月中旬、暖かくなって、冬物の綿の入った着物から綿を抜いて夏の着物にした。綿を抜くで「わたぬき」だそう。
(M)