359.2025年12月12日額縁
 絵を描いている友人から絵をもらった。その絵がとても気に入り飾ることにしたのだが、額縁がない。そこで、文房具屋に買いに行ったのだが、なかなかその絵にあうものが見つからない。市内の文具屋を4軒回っても見つからず、半ば諦めかけていたとき、通り町に額縁専門店があるという情報を得た。さっそく行ってみると、大きく「ガクブチ」とかかれた看板があった。中には白髪の店主らしき老人がレジ奥に座っている。8畳ほどの店内にはところ狭しと額縁が並べられている。値段はピンキリで、高いのだと◯十万。展示されている額縁の中には、私でもわかるような有名な絵画のレプリカがはめられているのだが、なるほど、額縁でその絵の印象はかなり変わる。結局選びきれず、後日もう一度来ようと店を出ると、入る時には気が付かなかったが、ドア横に額縁が無造作に入れられたダンボールがおいてある。ダンボールには「傷物、特価」とかかれている。要するに中古品だ。その1番手前にまさに私がイメージしていたとおりの額縁があった。左上の角が少しかけていたが、全体的に綺麗で、安い。店内に引き返し購入。無口な店主がさらに500円も値引きしてくれた。
 こうして、人生初の額縁を購入したわけだが、家に帰って絵をいれてみると、これがどうしたものか、全然マッチしないのである。たかが額縁、されど額縁。この世界も一筋縄ではいかないようだ。
(M)